はり灸 峰鍼堂 松本治療院
2025年3月のご挨拶
新緑の候、春の彼岸を過ぎ今年の春は南岸低気圧の影響も有り桜の開花も下旬にずれ込み遅れ気味ですが、春爛漫の
時節の到来です。
東京の桜の名所はお花見客で賑わい、桜前線は西から北へ広がり、年間で一番心躍る季節でもあります。
私は毎年この季節には江戸城の外堀の土手沿いの市ヶ谷駅から飯田橋に続く桜並木の下を散策し、お弁当を広げてお
花に三昧を過ごしています。
この時にいただく銘酒にひとひらの花びらを浮かべて美酒を楽しんでいます。
東京地方も3月は春分の日を過ぎますと年度末から新年度に切り替わり例年ですと満開の桜の時節を過ぎ深緑が映え
る季節となります。
お陰様で、本院では3月に入りましたが、順調に患者さんが来院しており、寒暖の差も有り肩や腰の痛みを訴えて来
院する患者さんが増えております。
本院での鍼治療は、微震で痛くない鍼ですので是非区民の皆様の来院をお待ち申し上げております。
さて、本院は江戸川区を中心に多くの皆様方に対しまして健康作りのお手伝いをさせて頂き、お陰さまで一定の成果
を上げてきております。
またこの季節の変わり目には多くの方々に本院をご愛顧賜り、誠に有り難うございます。
本院を通じまして、区民の皆様方に改めて心よりお礼申し上げます。
やがて4月のつつじの季節を迎え、本年も昨年同様、本院に対しまして変わらぬお引き立てを賜りますようお願い申
し上げ、3月のご挨拶とさせて頂きます。
令和7年3月吉日
はり灸 峰鍼堂 松本治療院
平成21年から本院のHP読者の皆様に、「一期一会」覧で「臨床一口メモ」を報告しています。
令和7年3月は、春先に多く遭遇する耳鳴を発症する、眩暈を取り上げ、中でも特にこのところ多くの患者さんが訴
えるメニエール病を取り上げてみたいと思います。
目眩・耳鳴及びメニエール症候群
その1
目眩と耳鳴りは日常臨床に於いてしばしば遭遇する疾患である。
殆どの症例で難聴を伴うことが特徴とも言われ、高齢者が主とも解されている。
不定愁訴症候群の内、目眩、耳鳴は、耳鼻咽喉科疾患に含まれることが多いが、更年期前後の婦人の諸病とも関連す
るので、あえて本項で取りあげた。
なお比較的若年者の中にも診られる、メニエール病について取り上げてみよう。
目眩の原因の多くは、内耳に有る蝸牛内の三半規管(迷路)及び小脳等、身体の平衡を維持する器官の循環障害及び
これらと大脳を連絡する伝導路に障害がある場合に発症する。
耳の疾患・脳に関わる疾患・循環器疾患その他、各種の慢性病の際にも起こるとされており、頭重・耳鳴・悪心等の
症状を併発することが一般的である。
臥床時の回旋性目眩や、立位時に突如激しい目眩で卒倒感を伴うこともある。
次に鍼灸治療で用いる代表的穴位を上げる。
常用穴(鍼)・会・上星・完骨・天柱・身柱・肝兪・外関・液門・曲泉・復溜・挟谿。
(灸)百会・完骨・大椎・膈兪・肝兪・魂門・陽池・少沢・陽陵泉・臨泣・竅陰。経絡的には、肝経・腎経及び胆経
・膀胱経・小腸経が主となる。
特徴とする病症を四つに分け次に述べる。
『1』 目眩の諸病の徴候
目眩には、回転性、動揺性・浮動性・立ちくらみ・眼前暗黒感等多岐にわたる。回転性は主に内耳疾患で起こるとさ
れ、末梢前庭神経障害により起こる。
動揺・浮動性目眩は、中枢前庭神経障害(脳幹・小脳)と言われている。
立ちくらみ・眼前暗黒感は、起立性低血圧症で血圧の急激な低下で目眩を伴うことになる。
主な四病症に分けてみた(医道の日本・メニエル病の鍼灸処方より抜粋)
(1) − メニエール病 a. 反復性の目眩発作 b. 耳鳴と耳閉感
難聴等 c. 神経症状を認めない d. 患側に傾く(後段に詳述)
(2) 発作性眩暈症(低血圧性を含む) a. 誘発性のめまい発作
b. 頭部動作・立位時のめまい
c. 耳鳴・難聴・神経症状を認めない。
(3) 突発性難聴(精神要因含む) a. 自発性・発作性・単発性目眩発作 b. 高度の難聴 (偏側性の高度の難聴
がある)
c. 長時間目眩あり(1週間前後)
(4) 中枢性目眩(小脳性を含む) a. 持続性、で進行性目眩発作
b. 目眩が強く歩行障害をきたす c. 神経症状を随伴する。
☆ 鍼灸不適応症の場合が多い。
『2』 目眩の古典の論旨
(1) 【内経】の目眩に関わる経文
【素問】にある騰眩の騰は不安定に揺れフラフラになること。眩は目がくらついて見定めないことで回転性の目眩おも
意味する。
【霊枢】・口問篇(二十八)に、「上気不足すれば、耳これが為に苦しみ鳴り、頭これが為に苦しみ、傾き、これが為
に眩す」 ☆ これは上気即ち頭の中の気が不足、虚すると耳鳴り・目眩が生ずるのである。
【霊枢】・海論篇(三十三)「髄海不足すれば、目転じ耳鳴り脛疾眩冒し、め見るところなし」 ☆ 脳髄・脊髄の気(
液気)が虚すと、眩暈・耳鳴りを発し、内耳内の循環不全や、脳幹部・小脳・脳室を含む液性(水)変動を想定。また
頭部の気の実では、頭痛を発するとしている(以下略します)
【当院の行う日本の伝統的鍼治療について】
現在行っています日本の伝統的鍼治療とは、中国に発祥した東洋医学思想を基礎理論とし、日本の風土に培われて発
展した臓腑経絡調整を目的とする鍼治療法です。
毎日の臨床で主に用いているのは、細鍼により、微刺激で治療効果をもたらす方式です。
当院が行う治療とは、「気」を通じさせ、全身の血液循環を良くして、痛みやコリを軽減させると共に、体質改善を
図ることを目的とするものです。
使用する鍼は、ディスポーザブル鍼で、すべて滅菌されており、衛生的に問題はなく、安心して治療が受けられます。
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はり灸 松本治療院
電話 (03)3678−4726
〒132-0011 東京都江戸川区瑞江4−37−4
都営新宿線 「瑞江駅」下車 北口より徒歩5分
院 長 松本 俊吾
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【ご案内】
日本で培われてきました鍼灸術は、人間が一日一日を健康で過ごすことを可能にし、終極の目的は、人々が病むことな
く天寿を全うさせることにあります。
また、人から人へ、心の通う手当によって病気にならないような体づくり、つまり自然治癒力を増進させることを目的
としています。
当院は、この考え方にそって施術にあたっています。
腰が痛い・肩がこる、めまいがするなどの身体の不調でお悩みの方は、ぜひ峰鍼堂 松本治療院にご一報下さい。
長年お悩みの様々な症状を取り除く治療を施します。
衛生的に問題はなく、安心して治療が受けられます。
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【治療の内容】
@ 診断 東洋医学理論による四診法(望診・聞診・問診・触診)を用い、手首の脈の状態と、皮膚の硬軟及び腹部の硬軟を診て、健康状態を判断します。
A 治療 呼吸法を用い、手足の経穴(最有効刺鍼点への施術)を治療した後、痛む部や緊張した部を、順に細鍼にて施術します。
B 治療は、爽快感を覚えるような手技を合わせ行いますのでご安心下さい。
C 施術時間は約40〜50分です。
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【院長の略歴と研究歴】
・略歴
1941年 8月 愛媛県今治市菊間町に生まれる
1981年 3月 国立身体障害者リハビリテーションセンター
鍼灸マッサージ課程卒業 免許取得 現在地で開業
1993年 9月 東京都江戸川区の視覚障害者国際親善交流団体
「ドリームクラブ」に参加
オーストラリア ゴスフォード市を訪問
鍼治療デモンストレーションを行い好評
マスコミでも報道される
1998年 1月 鍼灸経絡研究紘鍼会会長
1999年 4月 日本伝統鍼灸学会理事
2001年 5月 第2回訪豪・鍼治療デモンストレーション行う
2003年 8月 NPO法人 江戸川区視覚障害者福祉協会理事長
2006年9月〜2009年2月 (公財)杉山検校遺徳顕彰会・杉山流三部書講義 (全8回)
杉山和一検校生誕400年記念特別講習会
「腹証と杉山流三部書の診法」講演と実技公開
(於 両国江島杉山神社本殿)
※ 主に新たに免許を取得した鍼灸師に対し伝統鍼灸術を普及継承するため、日本伝統鍼灸学会に研究論文18稿を発表すると共に、国立障害者リハビリテーションセンターを始め各地で鍼灸学術講習を指導。
※ 鍼灸雑誌『医道の日本』2002年9月号より「杉山流三部書講」−腹証と補瀉論−
連載全54回継続執筆
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【お問い合わせ】
治療時間 … 午前9時〜午後7時 (日曜は休診)
治療料金
初診料 … 1,000円
はり灸 … 5,000円
マッサージ … 5,000円
文書料 … 1,000円
ご予約は 電話(03)3678−4726 へどうぞ
都営新宿線 「瑞江駅」北口より徒歩5分
車でご来院の方には、専用駐車場(2台)がご利用になれます。 皆様方のご来院をお待ち申し上げております。
以上